
定義:子宮に膿汁が溜まっている疾病
発生年齢:10ヶ月〜20歳齢、平均7歳。4歳以下の発症は少ない。
発生素因:出産の経験のない雌犬、あるいは長期間出産していない雌犬
症状:食欲低下、水をよく飲む、嘔吐、脱水、お腹が張っている、体温が高い、陰部からの粘液
※これらの症状は必発ではなく、緩やかに進行する症例もある
治療:卵巣子宮前摘出術が第一選択治療。高齢の犬、全身状態の悪化している犬には手術前の管理が重要。投薬による治療は治療効果は高くない場合が多く、再発の可能性も高い




定義:乳腺に発生する腫瘍
発生年齢:老齢に多く、平均10〜11歳
発生素因:性ホルモン依存性の腫瘍であり、早期に避妊手術をした犬では発生率が低く、発情を重ねた犬で発生率が高くなる。初回発情前に避妊の場合の発生率は約0.5%、初回発情後の避妊では約8%、二回目以降の発情で避妊の場合は約26%
症状:乳腺にそって発生する腫瘤。大きさ・数・性状は個体により異なる。初期には全身状態には変化ない。悪性度はおよそ50%。悪性である場合には近隣リンパ節や肺への転移の可能性も出てくるため、早期に発見・診断を行うことが重要である
治療:悪性度の診断が困難な腫瘍である。悪性と診断された場合は外科的摘出術を検討する。悪性の診断を受けなかった場合でも、定期的な経過観察を行う



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先日はブログへ訪問してくださりありがとうございました。また、リンクもありがとうございます!お礼をいうのが遅くなりすみませんでした。
うちのバーニーズのメリーは、飼育不可能となった飼い主さんがネットで里親募集をして、昨年うちにやってきた犬なのですが、来たときにはすでに子宮蓄膿症の状態でした。
症状としては、上記のほとんどがあてはまっていたのですが、ただ一つ、食欲だけが異常に旺盛で、手術の最終判断にとても迷いました。
ガリガリに痩せていたところを見ると、あまりごはんを十分にもらっていなかったのが原因のようです。
来た当時も元気だと思っていたのですが、今から比較すると、やはり病気だったのだな〜と改めて実感します。 元気で元気で、とても7歳とは思えません。
メリーちゃんはそんな経緯のある子だったんですか!今は元気いっぱいなので想像もしなかったですね。普通は子宮蓄膿症は食欲がまず落ちて気づく飼い主さんが多いと思うのですが、メリーちゃんの事情では食に対する執着が異常に高かったのかもしれませんね。
バニで7歳というと高齢と言っても良いかもしれませんが、まだまだ若いもんには負けんぞ〜!の意気で頑張って欲しいですね!